No.8 ――阪急芦屋川での山邑邸との出会い――
かつて芦屋の芦屋川で住宅の設計依頼があった時、同じように町内を探索すると、フランク・ロイド・ライトが旧帝国ホテル後に設計した山邑邸があった。世の中にはジャイケンの後出しでも勝てない建築があるものだ。
これから設計する同じ町内にライトの作品がある・・・。敷地からの北東側を見上げると山邑邸の南側が見え、そこのテラスに立つとこれから計画する住宅がまるで対峙するように見える。この事だけでも大きな興奮だった。そして、これをきっかけに今は亡きライトと私の大きな出会いになるとは想像もしなかった・・・。このことはライトの見学記として詳しく述べたいと思う。